カウンセリングシートを用意しているのに、仕上がりを見たお客様に「思ってたのと違う」と言われてしまった。そんな経験はありませんか。
これは技術よりも、「イメージのズレ」が原因のことが多いです。「ナチュラル」「ぱっちり」「韓国っぽく」という言葉は、人によってイメージする仕上がりが違うからですね。
この記事では、マツエク・まつげパーマの両方に使えるカウンセリングシートの記入項目10(そのまま写して使える無料テンプレ)と、項目ごとの記入例、日々の運用のコツ、よくある失敗までまとめました。「思ってたのと違う」を防ぐ仕組み作りに、参考にしてみてくださいね。
カウンセリングシートだけだと、なぜ「思ってたのと違う」が起きるのか
シートを丁寧に作るサロンほど、項目を詰め込みたくなります。でも項目を増やしても、希望欄に「ナチュラル」と書いてもらうだけだと、その言葉の中身は人によって違います。
「ナチュラル」と言うお客様の中にも、本当に控えめの仕上がりを望んでいる人と、しっかり上げたいけど「やりすぎずに」という意味で「ナチュラル」と言っている人がいます。
このズレは言葉のやり取りだけでは埋められません。HPB公式コラムでも、カウンセリングでは「言葉に加えて、画像やサンプルを見せて仕上がりイメージをすり合わせること」が推奨されています。
シートは「確認」、画像は「すり合わせ」
シートは「確認する道具」、画像は「共有する道具」と考えると整理しやすいです。シートで体調・施術歴・アレルギーを確認し、画像で仕上がりをすり合わせる。この2つを分けておくだけで、カウンセリングの設計がスッキリします。
つまりカウンセリングシートの作り方で大事なのは、「シートに何を書いてもらうか」と「シートに書けないことをどう補うか」をセットで考えることなんですね。
マツエク・まつげパーマ共通のカウンセリングシート記入項目10【無料テンプレ】
項目は多さよりも「脱落を防ぐ」視点で選びます。以下の10項目をそのまま自分のシートに写せば、マツエク・まつげパーマ共通のテンプレとして無料で使えます。
- お名前・連絡先・生年月日
- 来店のきっかけ(ホットペッパー・Instagram・ご紹介など)
- 過去の施術経験(マツエク・まつげパーマの別、頻度、最後に受けた時期)
- アレルギー・体調の確認(コンタクトの有無、既往症、妊娠中かどうか、1週間以内の眼病・目まわりの手術など)
- 現在のまつ毛の状態(本数・長さ・ダメージ・生えグセ)
- 前回の施術での不満や、誤解のあった点
- 今回の希望イメージ(デザイン・カール・長さ・雰囲気)
- NG項目(避けたいデザイン・なりたくない印象)
- ライフスタイル(メイク頻度・スポーツ・職業・お手入れにかけられる時間)
- 注意事項への同意・署名欄
迷いやすい項目の記入例とチェックポイント
ただ項目を並べるだけだと、お客様も何を書けばいいか迷ってしまいます。迷いやすい項目には、次のような選択肢や記入例を添えておくと、シートがぐっと使いやすくなりますよ。
| 項目 | 記入例・選択肢の作り方 | アイリスト側で見るポイント |
|---|---|---|
| 過去の施術経験 | 「マツエク/まつげパーマ/どちらも初めて」のチェック式+「最後はいつ頃」の記入欄 | 初めての方には説明を厚めに。他店経験者には前回との違いを確認 |
| アレルギー・体調 | 「当てはまるものに○」のチェック式(コンタクト・アレルギー体質・妊娠中・目の疾患など) | 1つでも○があれば口頭で詳しく確認。施術可否の判断材料に |
| 前回の不満 | 「取れやすかった/しみた/デザインが好みと違った/特になし」など選択式に | 他店への不満は、自店で同じことを繰り返さないためのヒント |
| NG項目 | 「バサバサに見えるのは避けたい」「下がって見えるのはイヤ」など例文を添える | 「これだけは避けたい」ラインが見えると提案の幅が決めやすい |
| ライフスタイル | 「毎日ビューラーを使う/週に◯回運動する/うつ伏せで寝ることが多い」などチェック式 | もち(持続)の予測と、お手入れ説明の深さを調整する材料に |
特に効くのが「NG項目」です。希望を聞くだけだと「お任せします」で止まりがちですが、「これだけは避けたい」が見えると、提案がぐっと楽になります。
なお、この10項目は「作り方と日々の運用」を軸にした基本形です。実際に起きたトラブル事例から逆算して項目を組みたい方は、姉妹記事のマツエクのカウンセリングシート必須12項目と「お任せします」を防ぐ5つの聞き方を合わせてどうぞ。この記事が「基本の型」、姉妹記事が「トラブル防止の深掘り」という役割分担です。
また、シートに書いてもらった内容を口頭でどう掘り下げるかは、カウンセリングで聞いておきたい10項目で流れごと解説しています。
デザイン画像ですり合わせるときの2つの原則
シートで確認が終わったら、次は画像でのすり合わせです。ここも、なんとなく見せているだけだとズレは残ります。以下の2つを意識すると、画像が本当の「すり合わせ道具」になります。
1. 同じモデル・同じ画角で並べる
デザインを見せるときは、モデル・背景・光・画角を揃えた画像を並べます。モデルが違うと、お客様が「この人の顔が好き」「この人の雰囲気が好き」で選んでしまうことがあるからです。デザインの違いだけが見える状態を作ります。
2. 「正面」と「横」の両方を見せる
特にまつげパーマは、正面だけだと立ち上がりの角度や毛先の丸みが伝わりにくいです。横から見たシルエットも見せておくと、「思ってたより上がってる」というズレが防げます。
見本画像を見せながら、どう質問すれば理想の仕上がりを引き出せるかは、初回カウンセリングでの見本画像の使い方と聞き方のコツで詳しくまとめています。
マツエクとまつげパーマで、シートの聞き方はここを変える
記入項目10は共通で使えますが、「希望イメージ」の欄で聞くポイントは、マツエクとまつげパーマで変えたほうがズレが減ります。
マツエクのカウンセリングシートで聞くこと
デザインの「全体設計」が中心です。ナチュラルかしっかり感か、中央長めか目尻流しか、優しい印象か華やかな印象か、カールは強めか自然か。ここがブレると、個人の好みが出やすい部分がズレます。本数や太さは、まつ毛の状態を見てからこちらから提案する前提で、シートには「なりたい雰囲気」を書いてもらうくらいがちょうどいいです。
まつげパーマのカウンセリングシートで聞くこと
「上がり方」が中心です。根元からしっかり上げるか、自然なカールか、目尻は流すか、韓国風の立ち上げ感か。まつげパーマは同じ人でも上げ方で印象がガラッと変わるので、ここを画像で見せておかないと、仕上がりを見たときのギャップが出やすいです。まつげパーマ特有の聞きどころは、まつげパーマのカウンセリングで聞いておきたいことでさらに詳しく解説しています。
カウンセリングシートの運用のコツ
シートは「作って終わり」ではなく、日々の運用で差がつきます。ここでは3つのコツをお伝えしますね。
記入をお願いするタイミングと所要時間
目安は「記入5分以内」です。10分かかるシートは、お客様の集中が切れて後半が雑になります。来店後に書いてもらう場合は、予約確認の連絡で「最初に5分ほどカウンセリングシートのご記入をお願いします」と一言添えておくと、当日の流れがスムーズです。LINEなどで事前に送れる形にしておくと、来店後すぐに口頭のすり合わせから始められます。
リピートのお客様にこそ、シートと画像を使う
シートやデザイン画像は新規のお客様だけのもの、と思われがちですが、実はリピートのお客様にこそ面白い使い方ができます。
「今回も同じ雰囲気で大丈夫ですか?」と画像を見せながら聞くと、「ちょっと変えたい」「実はもう少し上げたい」という本音が出てきやすいです。「いつもと同じで」だと御用聞きになりがちですが、実はそこに新しい提案のきっかけが隠れています。リピートのお客様への提案が増えると、客単価も上がりやすいですよ。
シートの側では、初回に書いてもらった内容を毎回書き直してもらう必要はありません。裏面や下部に「施術記録欄」(日付・メニュー・使用カール・気づき)を作って、来店のたびに追記していく形にすると、シートがそのままカルテになります。
スタッフがいるサロンは「聞き方」まで共有する
シートのもう一つの効果は、カウンセリングの質を人に依存させないことです。新人スタッフでも、シートの項目順に確認していけば大きな抜けは出ません。項目ごとに「この欄に○が付いていたら、こう聞き返す」という一言メモを裏マニュアルとして用意しておくと、教える時間もぐっと短くなりますよ。
保管と見直し
シートは個人情報なので、鍵のかかる場所やパスワード付きのデータで保管します。そして半年に1回くらい、項目そのものを見直してみてください。「この欄、誰も書いてくれないな」という項目は削り、口頭で毎回聞いていることがあれば項目に足す。使いながら育てるのが、カウンセリングシート運用のいちばんのコツです。
そもそもカウンセリング自体に苦手意識がある方は、カウンセリングが楽になる5つのコツから読んでみてくださいね。
よくある失敗パターンと防ぎ方
カウンセリングシートまわりで、トラブルにつながりやすいパターンを挙げておきます。
- シート記入をお客様に任せて、「ナチュラル」とだけ書いてもらって終わる
- 書いてもらったシートを読み合わせせず、そのまま施術に入る
- 画像を見せずに「お任せします」を鵜呑みにする
- リピートの方に画像を見せず「いつもと同じですね?」だけで進める
- 新人スタッフが言葉だけで説明しようとして、デザインのイメージが伝わらない
- 項目を増やしすぎて記入に10分以上かかり、後半が空欄になる
ポイントは、「書いてもらう」と「読み合わせる」をセットにすることです。シートを受け取ったら、アレルギー・NG項目・希望イメージの3か所だけは必ず口頭でなぞる。これだけで、記入ミスや書き漏れによるズレはかなり減ります。
シート記入後の施術前の一言や、施術中の途中チェックまで含めた全体の流れは、「思ってたのと違う」を防ぐマツエクのカウンセリングの順番と施術中チェックで解説しています。
まとめ:シートで確認し、画像ですり合わせる
カウンセリングシートは「確認の道具」、デザイン画像は「すり合わせの道具」。このセットで使うからこそ、「思ってたのと違う」を防げます。
まずはこの記事の記入項目10を自分のシートに写して、テンプレとして使ってみてください。そのうえで、迷いやすい項目に記入例を添える、デザイン画像を「同じモデル・同じ画角」で揃える、リピートのお客様にも画像を見せる。この順番で整えていくと、カウンセリングは仕組みとして回り始めます。
シートは一度作ったら終わりではなく、使いながら育てるもの。半年後に見直したとき、「この項目を足してよかった」と思えるシートになっていたら、それがあなたのサロンだけの財産になりますよ。