「以前しみたことがあるんですけど」「グルーアレルギーかもしれないと言われたことがありまして」というメッセージが入ると、そこからは一段上の接客が必要になります。
代表的なグルー成分であるシアノアクリレート系は、硬化時にホルムアルデヒドを出すと言われています。
これが遅延型アレルギーを引き起こす原因とされ、体質によっては装眀48時間~72時間ぐらいで眼赤・かゆみ・まぶたの腫れが出ることもあると言われています。
「マツエク グルーアレルギー 対応」で上位に出てくる記事10本を読んだところ、「低刺激グルーを使う」「パッチテストをしましょう」という中身だけで、パッチテストの効果の限界やサロン側の負うべき責任の範囲に踏み込んだ記事は見つかりませんでした。
この記事は「低刺激グルー」「パッチテスト」だけでは語れない中身を、オーナー・アイリスト視点で書いたノートです。
上位記事の共通した見落とし
上位記事は「ブチルシアノアクリレートやエトキシエチルシアノアクリレートを使った低刺激グルーなら安心」「パッチテストをしましょう」とそろって言います。
しかし、業界ではパッチテストで陽性にならなくても、本装着でグルー量が増えるとアレルギー反応が出るケースが一定数あると言われています。
つまり、パッチテストは「ゼロ・リスクテスト」ではなく、リスクを下げるための手段だという事実を拾っている記事は見当たりませんでした。
そしてもう1つ、「もし本番でアレルギー反応が出たとき、サロンとしてどこまで負うのか」という話も、上位記事では語られていません。
この記事で扱う角度
当記事は「パッチテストと低刺激グルー」で終えず、「オフケア」「補償規定」「他サロンへの送り出し」という接客のやり方まで逆算して語ります。
カウンセリングで必ず拾う5項目
アレルギー不安のお客様を迎えるときに、拾うべき項目は5つあります。
1つ目、以前の反応は「その場で」か「翌日以降」か。
その場でしみたなら接触性の「刺激」要素、翌日以降なら「アレルギー」型に近いと見られやすいと言われています。
2つ目、そのときのグルーの色とサロンの名前。
色を聞くと、ボトルの記憶から黒と言う人のケースが多いものの、そのうち一部はクリアグルーだった可能性もあります。
3つ目、他のアレルギー・そのときの体調・服用中のホルモン剤。
生理前・妊婦やステロイド・ホルモン剤服用中だと、同じグルーでも反応が出やすくなると言われています。
4つ目、コンタクトレンズと人工液使用状況。
ドライアイの人は刺激を受けやすく、人工液を多用している人は眼表面のバリアが下がっていると言われます。
5つ目、「もし反応が出たとき、どの病院に行けるか」を事前に伝えておく。
市内の眼科1件と皮膚科1件をリストして渡しておくだけで、信頼につながりやすいです。
提案の判断基準は2つ
この2つで、グルーとメニューを選びます。
1つ目、「以前の反応が起きてから」か「不安だけか」。
反応が起きた人は、シアノアクリレートを含まないノンシアノアクリレートグルーも含めて検討し、それでも不安が残るときはまつ毛パーマに切り替えます。
不安だけの人は、低刺激グルーで本番40本の「お試しコース」を提案し、3日見てもらい、問題なければ次回本装着です。
2つ目、「サロンに『補償規定』があるか」。
装着から48時間以内にアレルギー反応でオフとなった場合は補償金を返金、医療費は実費領収書提出で上限一定額まで負担という規定を事前に明記しておくと、「このサロンに託して大丈夫」と思ってもらいやすいと言われています。
NGパターン:「体質だからしょうがない」で終わらせる
業界では、アレルギー反応を抱えたお客様に「体質だからしょうがないよ」と伝えて終わらせる接客は、信頼を損ねやすいと言われています。
「グルーの成分と量を見直しましょう」と一言追加するだけで、接客の印象が明らかに変わります。
「体質」で退けていたものを「技術と接客」で拾うと、それだけで他サロンと明らかに違うサロンになりやすいと言われています。
反転:リスクを説明するほど、予約は逆に増える
「リスクを明らかにしたら、お客様が逃げてしまうのでは」と思われるかもしれませんが、実際は逆だと言われています。
リスク、補償規定、送り出し先を2本ずつ記載したHPBコース説明は、アレルギー不安さんの入口になりやすいと言われています。
退路を見せるサロンは、逆に選ばれやすいと考えられています。
提案力をもう一段上げたいアイリストさんへ
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