カウンセリングが苦手なアイリストさんの多くは、「話すのが苦手」なのではなく「沈黙の3秒が怖い」だけ、と言われています。
これは、今日から解決できます。
多くの記事は「聞く力を磨こう」「共感を大事に」という抽象論で終わります。
でも、現場で起きているのはもっと具体的で、「何を言えばいいか分からない」というだけの「セリフ不足」であることが多いです。
この記事では、カウンセリングを「トークの仕事」から「手順の仕事」に変える5つの具体セリフを、そのまま使える形で出します。
知っておきたい反転の話
「話上手」と「リピート率の高さ」は、必ずしも一致しない、というのが業界の感覚です。
明るくて話上手なスタッフより、そっけないけど「お客様の一言をメモして次回も覚えているスタッフ」のほうが、指名で伸びるケースは少なくありません。
つまり、苦手だと思っていることこそが、実はオーナーが一番欲しい資質だったりします。
この記事の角度
たいていの記事は「順番を決めましょう」で終わります。
この記事では「実際のセリフ」「話すときの間の取り方」「画像を見せるタイミング」まで、そのまま使える形で提示します。
1.最初のセリフを決めておく
カウンセリングの出だしは1本だけ決めておきます。
例えばこんな一言です。
「今日は、ちょうどいい感じを一緒に探していくスタイルで進めていくので、気軽に教えてくださいね」
これを「定型句」として一つ持っていると、動作が安定します。
このセリフの効果は3つあります。
1つ目は、黙ったまま始める「無言の0秒」を防げる。
2つ目は、「一緒に探す」と言うことで「キリッと決めるものでもない」と伝わる。
3つ目は、「気軽に」と言うことで「ぱっちり」「ナチュラル」以外の言葉も出していい、と伝わる。
2.「どんな感じ?」をやめて「2択」にする
「どんな感じがいいですか」と聞かれたお客様は、頭の中で大量の選択肢を探し始めます。
それが「うーん」の正体です。
選択肢をこちらで出してしまいます。
「ナチュラルとぱっちり、今日はどちらの気分が近いですか」
「中央長めと目尻流し、どちらが好みですか」
2択にすると、お客様の話しやすさは目に見えて変わります。
さらに、その2択に該当する画像をさっと出すと、長い説明がいらなくなります。
3.画像を「すぐ見せられる状態」にしておく
タブレットを取りにバックヤードまで行く、という動作が、話を一番止めます。
カウンセリングトークの間、タブレットはカウンセリングチェアの右手30センチ以内に置いておくのが目安です。
画像フォルダも、入店前に「ナチュラル」「ぱっちり」「華やか」の3つに分けておいて、タップ3回でそのフォルダが開ける状態にしておきます。
これだけで「えっと、どこに保存したっけ」と探す「死の間」が消えます。
4.沈黙は3秒までセーフ
沈黙に耐えられず、つい言葉を足してしまうのがカウンセリングのあるあるです。
でも「考えている間」は、お客様にとって不安じゃなく、「じっくり選びたい」という意思表示です。
ルールとして「3秒までは黙っておく」と決めておくと、楽になります。
3秒を越えそうだったら、一言を添えます。
「ゆっくり考えてもらって大丈夫ですよ、こちらもちょっと画像見せていますね」
この一言だけで、「話さなきゃ」というプレッシャーがスッと抜けます。
5.「話し上手」を目指さない
一番大事なのが、ここです。
明るさ、トークのスピード、雑談力――その辺りは、ゴールのように見えて、実はお客様はそんなに望んでいないケースが多いです。
本当に望まれているのは、「今日の仕上がりをズレずにそろえる人」です。
「何を話せばいいか分からない」と言っていたスタッフが、リピート率で先輩を越えていく、というのも珍しくありません。
「丁寧に聞こう」だけで十分です。
NGパターン:「明るさ」を頑張りすぎる接客
「明るさ」を必須スキルにしてしまうサロンは、静かな性格のスタッフが疲弊しやすくなります。
結果として、そのスタッフが辞めてしまうパターンも珍しくありません。
接客を「明るさ」で勝負しようとすると、サロン全体がぶれます。
「丁寧」で勝負すれば、静かなスタッフにも居場所ができます。
判断基準は2つ
「もう一言足すか、ここで黙るか」で迷ったときの判断基準は2つです。
1つ目は「お客様の視線」。
画像に視線が落ちていたら、考えている最中です。
2つ目は「話の進み具合」。
まだ「これだけは避けたい」を聞けていなければ、もう一言足します。
この2軸を意識していると、「黙った方がいい沈黙」と「そろそろ付け足すべき間」の見分けがつきやすくなります。
今週、1つだけやるなら、3番
5つ一気にやろうとしないでください。
今週1つだけ試すなら、30分もかからず効果が出やすいのは3番です。
タブレットに画像をフォルダ分けして、カウンセリングチェアの足元の棚に置くだけ。
明日のカウンセリングから手応えが変わります。
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